「エレキギターの木材って本当に関係あるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
アンプやエフェクターで音を作るなら、ボディの素材はそれほど影響しないのではと考える人も多いでしょう。
実際にギターを弾いていると、木材の違いによる音の変化を実感しにくいことがあります。
ピックアップやアンプの設定、エフェクターの影響が大きいため、「どの木材でも音はほとんど変わらないのでは?」と感じるのも無理はありません。
そこで、本記事では「エレキギターの木材は関係ないのか?」を徹底的に考察します。
木材ごとの特性や、音の違いを生む要素について具体的に解説し、ギター選びの参考になる情報を提供。
この記事を読むことで、ギター歴が浅い人でも木材が音に与える影響を理解し、自分に合った選び方ができるようになるでしょう。
今後のギター選びに役立つ知識を身につけるために、ぜひ最後まで読んでみてください。
- エレキギターの木材が音に与える影響の理解が深まる
- 木材の種類ごとの特徴と違いを把握できる
- 自分に合ったギターの選び方の基準がわかる
- 音作りの幅を広げるための知識が身につく
エレキギターに木材は関係ない?理由を考察

エレキギターの音は、アンプやエフェクターで大きく変化するため、「木材の影響はほとんどないのでは?」と考える人も多いでしょう。
しかし、ギターの木材は振動や共鳴に関わり、サウンドのキャラクターを左右する重要な要素の一つです。
では、エレキギターに使われる主な木材にはどのような種類があり、それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
- エレキギターの主な木材の種類
- どの木材もたいして変わらないと感じるワケ
- 国産木材を使用したギターが少ない理由は?
- ギターの木材は枯渇してるって本当?
- サウンドに木材は無関係なことが判明した?
エレキギターの主な木材の種類
エレキギターにはさまざまな木材が使われており、それぞれの材質によって音の響きや特性が異なります。
代表的な木材としては、アルダー、マホガニー、メイプル、バスウッド、ローズウッドなどが挙げられます。
これらの木材の違いを知ることで、自分に合ったギター選びの参考になるでしょう。
アルダー(Alder)
アルダーは、エレキギターのボディ材として広く使われている木材の一つです。
適度な硬さと軽さを兼ね備えており、バランスの取れたサウンドが特徴です。
アルダー材のギターは、中音域が豊かで抜けの良いトーンを持ち、ストラトキャスターやテレキャスターなどのギターに採用されることが多いです。
また、アルダーは音の立ち上がりが良く、コードを弾いた際にも各音がクリアに聞こえます。
そのため、さまざまなジャンルに対応できる汎用性の高い木材といえるでしょう。
マホガニー(Mahogany)
マホガニーは、温かみのある音が特徴の木材で、ギブソン系のギターによく使用されます。
中低音が豊かで、サステイン(音の伸び)が長いことが魅力です。
レスポールやSGなどのモデルに採用されることが多く、ロックやブルース、ジャズなどの音楽ジャンルで人気があります。
マホガニーの柔らかい特性により、音の角が取れた丸みのあるサウンドが得られ、厚みのある音を求めるギタリストに適しています。
ただし、アルダーに比べるとやや重めの木材であるため、長時間の演奏では体への負担が大きくなることもあります。
メイプル(Maple)
メイプルは硬質な木材で、硬く締まったクリアなサウンドを生み出します。
主にネック材や指板に使用されることが多いですが、一部のギターではボディ材としても採用されています。
音の特徴としては、高音域の明瞭さとアタック感の強さが挙げられます。
レスポールのトップ材や、ストラトキャスターのネックなどに使われることが多く、シャープなトーンを求めるプレイヤーに人気です。
また、木目が美しく、フレイムメイプルやキルトメイプルといった装飾的な加工が施されることもあります。
バスウッド(Basswood)
バスウッドは、比較的軽量で柔らかい木材であり、フラットな音響特性を持っています。
特定の周波数が強調されにくいため、ピックアップやアンプの個性がそのまま出やすいのが特徴です。
主に、モダンなギターに採用されることが多く、IbanezやMusic Manなどのブランドのギターでよく見られます。
サウンドの傾向としては、ウォームで滑らかなトーンが得られ、高音がキツくなりすぎないのがメリットです。
加工しやすくコストが抑えられるため、初心者向けのギターにも使用されることが多い木材です。
ローズウッド(Rosewood)
ローズウッドは、ギターの指板材として一般的に使われる木材です。
油分を多く含み、滑らかな弾き心地を提供するため、多くのギタリストに愛用されています。
音の特徴としては、中低音域が豊かで、温かみのあるサウンドが得られる点が挙げられます。
フェンダー系のギターではメイプル指板と並んで選択肢となることが多く、メイプル指板が明るくハリのある音を持つのに対し、ローズウッド指板はやや落ち着いた太めのトーンになります。
また、近年ではローズウッドの資源枯渇が問題視されており、代替材が使われることも増えています。
どの木材もたいして変わらないと感じるワケ

エレキギターの木材が音に影響を与えると言われても、「実際に弾いてみても違いがよく分からない」と感じることは少なくありません。
その理由には、ピックアップの特性や演奏方法、さらには聴き手の経験値など、さまざまな要因が関係しています。
ここでは、なぜ木材による音の違いが分かりにくいのか、その理由を解説します。
ピックアップに依存するから
エレキギターの音は、基本的にピックアップが拾った振動を電気信号に変換し、アンプで増幅することで鳴ります。
そのため、ギターのサウンドの大部分はピックアップの種類や特性に依存すると考えられています。
たとえば、ハムバッカーとシングルコイルでは出力の強さや音のキャラクターが大きく異なりますし、アクティブピックアップを搭載したギターでは、木材の影響がほぼ無視できるほど音が均一化されることもあります。
その結果、木材の違いよりもピックアップの種類やセッティングによる音の変化の方が大きく感じられるのです。
演奏方法やエフェクトの影響
ギターの音は、弾き方やエフェクターの使用によっても大きく変化します。
たとえば、強くピッキングすればアタック感が増し、軽く弾けば柔らかいサウンドになります。
また、オーバードライブやディストーションをかければ、木材の違いよりも歪みの質感が際立つため、ボディ材の影響はさらに感じにくくなります。
さらに、空間系エフェクト(リバーブやディレイなど)を加えることで、音に厚みや広がりが生まれ、木材による微妙な音色の違いが埋もれてしまうこともあります。
こうした要因から、「どの木材でもたいして変わらない」と感じる人が多いのです。
音の違いが繊細でわかりづらい
木材による音の違いは、アンプ直結でクリーントーンを出した際に最も分かりやすくなります。
しかし、違いが完全に明確に表れるわけではなく、その差は非常に繊細です。
たとえば、アルダーはバランスの取れたサウンド、マホガニーは中低音が豊かといった特徴がありますが、それは「なんとなくそう感じる」レベルであり、初心者にはほとんど区別がつきません。
さらに、同じ木材でも個体差があり、環境や製造方法によって音の変化が生じるため、一概に「この木材だからこの音」と断言するのが難しいのも理由の一つです。
経験の浅さによる誤解
ギター歴が浅いと、音の違いを判断する耳がまだ育っていないことが多く、木材ごとのサウンドの個性を感じ取るのが難しい場合があります。
長く演奏を続けると、微妙な音の違いに敏感になり、「このギターはアルダーだからこういう音がする」「マホガニーならこういう響きがある」といった細かなニュアンスを意識できるようになります。
しかし、初心者のうちは音の違いを聞き分けるよりも、弾きやすさやアンプ・エフェクターのセッティングの方に注意が向くため、木材の影響があまり感じられないのです。
その他の要素による影響
ギターの音は、木材だけで決まるものではありません。
ブリッジ、ナット、弦、さらには塗装の厚さや形状によってもサウンドは変化します。
特に、ギターの弦やピックの材質・厚さの違いは、音に大きな影響を与えます。
たとえば、厚みのあるピックを使えばアタックが強調され、細い弦を張れば音の響き方が変わります。
このように、木材以外の要素が音のキャラクターを決定づけるため、木材の違いが目立ちにくくなり、「どれを選んでもそんなに変わらない」と感じてしまうのです。
国産木材を使用したギターが少ない理由は?

エレキギターの木材には、アルダーやマホガニー、メイプルなど、海外産の木材が主に使用されています。
では、なぜ国産木材を使ったギターが少ないのでしょうか?
理由の一つは、ギターに適した木材の種類が限られていることです。
エレキギターには、適度な硬さと軽さ、振動の伝達性が求められますが、日本の木材はこれらの条件を満たしにくい傾向があります。
例えば、日本に豊富にあるスギやヒノキは柔らかすぎるため、エレキギターのボディ材としては適していません。
また、もう一つの理由として、木材の安定供給が挙げられます。
ギター製造には、乾燥処理や加工技術が重要ですが、日本の木材は輸出用の規格に合わせて育てられていないため、安定した品質を確保するのが難しいのです。
そのため、多くのギターメーカーは、長年の実績があり、音響特性が証明されている輸入木材を選ぶ傾向にあります。
さらに、海外の木材の方が大量に流通しているため、コストの面でもメリットがあります。
こうした理由から、国産木材を使ったエレキギターはあまり市場に出回っていないのです。
ギターの木材は枯渇してるって本当?

近年、ギターに使われる木材の枯渇が問題視されています。
特に、ローズウッドやマホガニーなどの高級木材は乱伐によって減少し、一部の種類はワシントン条約で規制されるほど希少になっています。
ローズウッドは指板材として広く使用されてきましたが、保護のため輸出入に制限がかけられる国も増えており、ギターメーカーは代替材の使用を検討せざるを得なくなっています。
また、成長に長い年月がかかる木材は、需要に対して供給が追いつかない状況になりつつあります。
例えば、マホガニーは成長に数十年を要するため、持続的な伐採が難しくなっています。
その結果、トーンウッド(楽器向けの木材)を確保するために、新しい植林プロジェクトが進められたり、代替木材が研究されたりしています。
最近では、リッチライトやパーフェローといった人工素材や別種の木材が採用されるケースも増えています。
木材の枯渇問題は、ギター業界にとって今後の大きな課題の一つと言えるでしょう。
サウンドに木材は無関係なことが判明した?

「エレキギターの音に木材は関係ない」と主張する人もいますが、これは完全に正しいとは言えません。
確かに、ピックアップやアンプ、エフェクターが音作りに大きな影響を与えるため、木材の違いが目立ちにくくなることは事実です。
しかし、木材は振動の伝達や共鳴に関与しており、最終的なサウンドのニュアンスに影響を及ぼします。
実際に、同じピックアップを異なる木材のギターに搭載して比較すると、微妙な音の違いが感じられることがあります。
例えば、アルダーはバランスの取れた音を持ち、マホガニーは温かみのあるトーンを生み出します。
また、軽量なバスウッドは柔らかくウォームな響きが特徴的です。
こうした違いは、クリーントーンや軽い歪みの状態で最も顕著に現れます。
一方で、強く歪ませたり、エフェクトを多用したりすると、木材による音の個性は薄れていきます。
そのため、ジャンルや演奏スタイルによっては、「木材は関係ない」と感じることもあるでしょう。
結論として、木材は音に影響を与える要素の一つではあるものの、それが全てを決定するわけではなく、他の要素との組み合わせによって最終的なサウンドが決まると言えます。
エレキギターに木材は関係ない?賢い選び方

「エレキギターの音はピックアップやアンプで決まるから、木材は関係ない」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実際には木材の種類によって、音の響きや演奏時のフィーリングが変わることがあります。
では、木材をどのように選べば、自分に合ったギターを手に入れることができるのでしょうか?
ここでは、失敗しないギターボディ材の選び方を解説します。
- 失敗しないギターボディ材の選び方
- ヴィンテージギターの音がいい5つの理由
- エレキギターの音質を良くするコツ
- エレキギターの生鳴りが関係ないわけではない
- ピックアップはなんでもいいわけでもない
- エレキギターの木材に対する体験談
失敗しないギターボディ材の選び方
ギターのボディ材は、音のキャラクターや弾き心地に影響を与えます。
適当に選ぶのではなく、自分の演奏スタイルや音の好みに合わせて選ぶことで、より満足度の高いギターを手に入れることができます。
ここでは、ボディ材選びで失敗しないためのポイントを紹介します。
音の好みを明確にする
ギターの音には、シャープで歯切れのよいサウンドや、太くて暖かみのあるトーンなど、さまざまなキャラクターがあります。
例えば、アルダーはバランスが良く、ジャンルを問わず使いやすい木材です。
一方、マホガニーは中低音が豊かで、ブルースやハードロック向きとされています。
メイプルは硬質で明るい音が特徴で、シャープなサウンドを求める人に向いています。
自分の好きな音楽ジャンルやプレイスタイルに合った木材を選ぶことが重要です。
使用目的に応じた選択
ギターの用途によって、適した木材は異なります。
たとえば、自宅で練習用として使うなら、あまり木材の違いを意識する必要はありません。
しかし、ライブやレコーディングで使用する場合は、音の特性や鳴り方を重視するべきです。
また、エフェクターを多用するスタイルなら、木材の違いよりもピックアップやアンプの設定が重要になるため、ボディ材にこだわる必要はそれほどないかもしれません。
自分がどのような場面でギターを使うのかを考え、それに適した木材を選びましょう。
軽さと重さのバランス
ギターのボディの重さは、演奏のしやすさに直結します。
軽いギターは長時間の演奏でも疲れにくいですが、音の響きがやや軽くなる傾向があります。
一方で、重いギターはサステイン(音の伸び)が良く、音が太くなる傾向があります。
例えば、バスウッドは軽量で取り回しがしやすく、ポップスや軽めのロックに向いています。
逆に、マホガニーは重さがある分、厚みのあるサウンドが特徴です。
持ったときのバランスや演奏の快適さも考慮しながら選ぶと良いでしょう。
他のパーツとの相性を考える
ギターの音は、ボディ材だけでなく、ネックや指板の木材、ピックアップの種類など、さまざまな要素が組み合わさって決まります。
例えば、明るい音のメイプルネックと、ウォームなサウンドのマホガニーボディを組み合わせると、バランスの取れた音になります。
また、ローズウッド指板は滑らかな音の立ち上がりを持ち、シングルコイルピックアップと相性が良いとされています。
ボディ材単体ではなく、ギター全体の構成を考えながら選ぶのがポイントです。
予算に合わせて選ぶ
木材の種類によって、ギターの価格は大きく異なります。
高級な木材ほど希少価値があり、加工の手間もかかるため、価格が高くなる傾向があります。
例えば、ホンジュラス・マホガニーや上質なフレイムメイプルを使用したギターは高価ですが、その分、独特の音質や見た目の美しさが楽しめます。
一方、バスウッドやポプラなどは比較的安価で、コストパフォーマンスに優れています。
初心者の場合は、無理に高級木材のギターを選ぶ必要はなく、予算内で最適なものを選ぶのが賢い方法です。
ヴィンテージギターの音がいい5つの理由

「ヴィンテージギターは音が良い」とよく言われますが、具体的に何が違うのでしょうか?
単なる古いギターではなく、長年にわたって多くのギタリストに愛され続ける理由があります。
ここでは、ヴィンテージギターが特別な音を持つとされる5つの理由について解説します。
素材の経年変化
ヴィンテージギターの最大の特徴の一つが、木材の経年変化です。
新品のギターに使われる木材はまだ水分を多く含んでおり、音の響きが安定しません。
しかし、長い年月をかけて乾燥が進むことで、木材の内部構造が変化し、より豊かで深みのあるサウンドになります。
特に、マホガニーやアルダーなどの木材は、時間が経つにつれて振動しやすくなり、独特の響きを持つようになります。
これが「ヴィンテージギターは鳴りが良い」と言われる大きな理由の一つです。
ピックアップの特性
ヴィンテージギターのピックアップは、現代のものとは異なる製法で作られているため、独特の音の個性を持っています。
特に、1950〜60年代に製造されたシングルコイルやハムバッカーは、手巻きで作られていたため、ワイヤーの巻き具合に微妙なムラがあり、それが温かみのある音に繋がっていました。
また、経年によってマグネットの磁力が弱まることで、高音域が少し落ち着き、まろやかで耳に心地よいトーンが生まれるのです。
こうした特徴は、新品のギターでは再現しにくい要素の一つです。
製造精度と職人技
現代のギターはCNC(コンピューター制御の切削機)によって高精度で作られていますが、ヴィンテージギターは熟練の職人による手作業で仕上げられていました。
そのため、ネックの仕込みやボディの加工、塗装などの工程に個性があり、一本一本に違った魅力が生まれます。
特に、1950〜70年代のギターは、ハンドクラフトならではの味わいがあり、木材の特性を最大限に引き出すように作られていました。
この職人技の違いが、ヴィンテージギターの「良い音」を生み出す要因の一つになっています。
希少性と価値
ヴィンテージギターの価値は、単なる音の良さだけでなく、その希少性にも関係しています。
例えば、1959年製のレスポールや、1954年製のストラトキャスターなどは、当時の木材や製造技術を使って作られた貴重なモデルです。
また、これらのギターは生産本数が限られていたため、現在ではコレクターズアイテムとしての価値も高くなっています。
このように、希少な楽器としてのステータスが、ヴィンテージギターの魅力をさらに引き立てているのです。
プレイヤーとの一体感
長年弾き込まれたギターは、プレイヤーの演奏スタイルに馴染んでいきます。
ネックの形状が手の動きにフィットし、ボディの振動がより自然に伝わるようになることで、まるで「ギターが育つ」かのように感じられるのです。
特に、長年同じギタリストに愛用された楽器は、弦の振動に対する応答性が向上し、独特の響きを持つようになります。
この「プレイヤーとの一体感」が、ヴィンテージギターが多くのギタリストに愛され続ける理由の一つと言えるでしょう。
エレキギターの音質を良くするコツ

エレキギターの音質は、ギター本体だけでなく、さまざまな要素によって決まります。
「もっと良い音を出したい」と思っても、何を改善すればいいのか分からないこともあるでしょう。
そこで、手軽に実践できる音質向上のコツを紹介します。
ちょっとした工夫で、あなたのギターサウンドが劇的に変わるかもしれません。
弦を良いものに交換する
ギターの弦は消耗品ですが、その選び方によって音質が大きく変わります。
安価な弦はすぐに劣化し、音の抜けが悪くなったり、チューニングが不安定になったりすることがあります。
一方、高品質な弦はサステインが良く、クリアな音を長く維持できます。
例えば、ニッケル弦は暖かみのある音を出しやすく、ステンレス弦は明るくシャープなサウンドが特徴です。
また、弦のゲージ(太さ)によっても音の太さやテンション感が変わるので、自分のプレイスタイルに合ったものを選びましょう。
PUの設定を調整する
エレキギターの音は、ピックアップ(PU)の高さや位置によっても変化します。
ピックアップの高さを上げると出力が大きくなり、パワフルな音になりますが、アタックが強すぎて耳障りになることも。
一方、低くすると出力は下がりますが、音の分離が良くなり、クリアなトーンが得られます。
また、シングルコイルとハムバッカーでは特性が異なるため、ジャンルに合わせた適切な調整が重要です。
自分の理想のサウンドに近づけるために、ドライバーを使ってピックアップの高さを微調整してみましょう。
アンプの設定を最適化
ギターの音作りにおいて、アンプの設定は非常に重要です。
初心者のうちは「とりあえず適当にツマミを回す」ということも多いですが、適切なセッティングをすることで、音の抜けやバランスが格段に向上します。
例えば、低音(Bass)を上げすぎると音がこもりやすくなり、高音(Treble)を上げすぎると耳に痛いシャリシャリした音になります。
また、ミッド(Middle)はバンドアンサンブルの中でギターの存在感を左右する重要な要素です。
まずはフラット(全てのツマミを12時方向)からスタートし、自分の理想の音を探っていくのがおすすめです。
エフェクターの使い方を工夫
エフェクターを上手く使うことで、音質を大きく向上させることができます。
しかし、設定を間違えると音がこもったり、逆に不自然に硬くなったりすることも。
例えば、オーバードライブはゲインを上げすぎるとノイズが増え、ディストーションは歪ませすぎると音の輪郭が失われがちです。
また、空間系(リバーブやディレイ)を適度に使うことで、音に広がりや奥行きを加えることができます。
エフェクターのツマミを少しずつ調整しながら、最適なバランスを見つけましょう。
ギターケーブルを交換する
意外と見落とされがちなのが、ギターケーブルの重要性です。
安価なケーブルはノイズが入りやすく、音の劣化を引き起こすことがあります。
一方、高品質なケーブルは音の明瞭度が高く、信号のロスを最小限に抑えることができます。
また、ケーブルの長さも影響し、長すぎると信号が減衰してしまうため、適度な長さ(3m〜5m程度)を選ぶと良いでしょう。
音質の向上を目指すなら、まずは信頼できるメーカーのケーブルを試してみるのもおすすめです。
エレキギターの生鳴りが関係ないわけではない

エレキギターはアンプやエフェクターを通して音を作るため、「生鳴り(アンプに繋がない状態の音)は関係ない」と思われがちです。
しかし、実際には生鳴りの響きがギターの音作りに影響を与えることがあります。
生鳴りの良いギターは、木材の振動がしっかりしており、結果としてピックアップが拾う音にも影響を及ぼします。
特に、ボディ材の共鳴やネックの剛性が音の立ち上がりやサステインに影響を与えることは多くのギタリストが指摘しています。
例えば、ストラトキャスターやテレキャスターのようなボルトオンネックのギターは、はっきりとしたアタックが特徴的で、生鳴りが強いほど音の輪郭が際立ちます。
一方、レスポールのようなセットネック構造のギターは、木材の一体感が生まれ、太くサステインの長い音になる傾向があります。
つまり、生鳴りはエレキギターの音作りの土台となる要素であり、まったく無関係とは言えません。
ギターを選ぶ際には、実際にアンプに繋ぐ前に生鳴りの響きやサステインを確認することで、理想の音に近いものを見つけることができるでしょう。
ピックアップはなんでもいいわけでもない

エレキギターの音を決める最も重要な要素の一つがピックアップ(PU)です。
ピックアップは弦の振動を電気信号に変換するパーツであり、その種類や構造によって音のキャラクターが大きく変わります。
「どんなピックアップでも音は変わらない」と思われることもありますが、実際にはシングルコイルとハムバッカーでは音の太さやノイズの影響が異なります。
シングルコイルはクリアでシャープな音が特徴ですが、ハムノイズを拾いやすいという欠点があります。
一方、ハムバッカーはノイズが少なく、太くパワフルなサウンドを生み出します。
さらに、ピックアップの磁石の種類(アルニコ、セラミックなど)や巻き数によっても音の個性が変化します。
例えば、アルニコ系のピックアップは温かみのある音が特徴で、ヴィンテージ系のギターによく使われます。
一方、セラミック系は高出力で、モダンなハードロックやメタル向きのサウンドになります。
また、ピックアップの高さや位置の調整によっても音質が変わるため、自分の演奏スタイルに合わせたセッティングを見つけることが大切です。
単純に「ピックアップはどれも同じ」というわけではなく、自分の求める音に合ったものを選ぶことで、より理想的なサウンドを作ることができるのです。
エレキギターの木材に対する体験談

エレキギターを始めた頃、正直なところ「木材なんて音に関係あるの?」と思っていました。
アンプやエフェクターで音を作るのだから、ボディの素材なんてそこまで重要じゃないだろう、と。
でも、ある日、友人のギターを借りて弾いたときにその考えが大きく変わりました。
筆者が使っていたのはバスウッドのギターで、軽くて扱いやすいもの。
一方、友人のギターはマホガニーで作られていて、重さがある分、弾いたときの振動がしっかりと手に伝わってきました。
アンプにつないだ音を聴いても、どこか太くて暖かい響きがあり、自分のギターとは明らかに違う印象を受けました。
さらに、スタジオでアルダーのギターを弾いたときは、アタックがはっきりしていて抜けの良いサウンドが特徴的でした。
この経験を通じて、「木材によって弾き心地も音のニュアンスも変わるんだ」と実感したのです。
今ではギターを選ぶとき、木材の特性も意識するようになり、より自分に合った音を追求するようになりました。
エレキギターの木材は関係ないの総括
記事のポイントをまとめます。
- エレキギターの音は木材以外の要素にも大きく影響される
- ピックアップやアンプ設定が音質の決定要因となることが多い
- 木材の種類によって振動の伝わり方やサステインが変わる
- 初心者は音の違いを感じにくく木材の影響を軽視しがち
- アルダーはバランスの取れたサウンドで幅広い音楽に対応する
- マホガニーは温かみがあり太い音が特徴的な木材である
- バスウッドは軽量で中音域が豊かなサウンドを生み出す
- ヴィンテージギターは素材の経年変化で独自の音を持つ
- ギターの木材は枯渇が進み選択肢が狭まっている
- 適切な木材選びが自分の理想のサウンドに近づく鍵となる