エレキギターのピックアップの種類、高さ調整や交換を自分で行う方法

エレキギターのピックアップの種類、高さ調整や交換を自分で行う方法

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エレキギターの音を決める重要なパーツ「ピックアップ」。
この記事では、ピックアップの種類と音の違い、高さ調整のコツ、そして自分で交換する方法を初心者向けにわかりやすく解説します。

ピックアップとは?音を拾う心臓部

エレキギターの「ピックアップ(Pickup)」とは、弦の振動を電気信号に変えるための部品です。
ギター本体のボディに埋め込まれ、弦の真下に取り付けられています。
アコースティックギターが生音を響かせるのに対し、エレキギターはピックアップを通じてアンプから音を出します。

つまり、ピックアップはギターの音色を決定づける心臓部。
種類や高さを変えるだけで、音の太さ・明るさ・歪み方までガラッと変わるのです。

ピックアップの主な種類と音の特徴

シングルコイル(Single Coil)

ストラトキャスターなどに使われる、もっとも基本的なタイプ。
1つのコイルで弦の振動を拾う構造で、明るくシャープでキレのある音が特徴です。
クリーンなアルペジオや、ブルース・ファンクなどに向いています。
ただし、構造上ノイズ(ハムノイズ)が出やすいという欠点もあります。

ハムバッカー(Humbucker)

レスポールやSGなどに多く搭載されるタイプ。
シングルコイルを2つ並べてノイズを打ち消す構造で、太く力強い音が特徴です。
ロックやメタルなど、歪ませたサウンドに向いており、音の厚みが魅力です。

P90(ピー・ナインティ)

シングルコイルとハムバッカーの中間的な存在。
太く暖かみのある音で、ジャズやブルースなどに人気があります。
50年代のギブソンギターなどに多く使われ、今でも根強いファンがいます。

アクティブピックアップ

内部に電池(9Vなど)を使用するタイプで、高出力かつノイズが少ないのが特徴。
ヘヴィメタルやハードロック、モダンなサウンドに多く使われます。
代表的なのはEMGなどで、クリーンでも歪みでも非常にパワフルです。

ピックアップの高さ調整で音が変わる

ピックアップは、弦との距離を変えることで音のキャラクターが変わります。
ボディに埋め込まれたピックアップの横にあるビスをドライバーで回すことで高さを調整できます。

  • 高く(弦に近く)すると…音が太く・大きく・力強くなる。ただし弦の振動に磁力が影響し、サスティン(伸び)が短くなる場合も。
  • 低く(弦から離す)すると…音量は下がるが、抜けが良く・バランスの取れたナチュラルな音になる。

メーカーやモデルによって推奨距離は異なりますが、目安としては以下の通りです。

ピックアップタイプ6弦側1弦側
シングルコイル約2.0〜2.5mm約1.5〜2.0mm
ハムバッカー約2.5〜3.0mm約2.0〜2.5mm

※実際には耳で聞きながら微調整するのが最も確実です。

弦を押さえた状態で弦とピックアップの距離を確認し、アンプで音量差をチェックしながら調整してみましょう。

ピックアップの交換を自分で行う方法

ピックアップ交換は見た目以上にシンプルな作業ですが、配線のハンダづけが必要です。
以下は一般的な手順の流れです。

① 交換するピックアップを選ぶ

ギターの構造に合ったピックアップを選びます。
ストラトタイプならシングルコイル、レスポールならハムバッカーが基本。
ピックアップのメーカー(例:セイモア・ダンカン、ディマジオ、EMGなど)によって音の傾向も違います。

② 弦を外してピックガードまたはバックプレートを外す

ピックアップが見えるように分解します。
弦は張ったままだと作業がしづらいため、一度緩めておくのがおすすめです。

③ 古いピックアップを取り外す

ピックアップ裏の配線を確認し、ハンダごてで慎重に外します。
どの線がどこに繋がっていたかを写真で記録しておくと、後で迷いません。

④ 新しいピックアップを取り付ける

ネジでボディに固定し、同じ配線箇所に新しいピックアップをハンダづけします。
プラス・マイナスを間違えると位相が逆になる場合があるため、説明書をよく確認しましょう。

⑤ 高さを調整し、音を確認する

取り付け後はピックアップの高さを微調整し、音のバランスをチェックします。
クリーントーンと歪み音の両方を鳴らして確認すると、位置の最適化がしやすいです。

自分で交換する時の注意点

  • ハンダごての先端は非常に熱いので、ピックアップ線を焦がさないよう注意。
  • 静電気が溜まりやすい環境では静電防止手袋を使うと安心。
  • 自信がない場合は、楽器店やリペアショップに依頼するのが安全です。
    (工賃の目安:1か所あたり約3,000〜5,000円)

ピックアップ交換でギターは生まれ変わる

ピックアップを変えるだけで、ギターのキャラクターはまるで別物になります。
明るくシャープなサウンドにしたり、太くロックな音にしたり――
あなたの演奏スタイルに合わせて音をカスタマイズすることができます。

最近ではYouTubeでも交換手順を紹介する動画が多く、初心者でも挑戦しやすくなっています。
自分だけの音を作る第一歩として、ピックアップ交換にチャレンジしてみましょう。

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