ギターの手入れをしようと調べると、必ずと言っていいほど出てくるのが「ポリッシュ」の存在です。
ですが、「本当に必要なの?」「使ったほうがいいの?」と、使うべきかどうか迷っていませんか?
間違った使い方をすれば、せっかくのギターを傷つけてしまうこともあります。
ギターの手入れをする前に、ポリッシュが本当に必要なのかしっかりと見極めることが大切です。
この記事では、ポリッシュのメリット・デメリットを丁寧に整理し、「本当に必要かどうか」を判断できるように解説しています。
どんな種類のギターには向いていないのか、使ってはいけないシチュエーションとは何か、なども具体的に紹介しています。
ギターの手入れで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- ギターポリッシュの必要性と使いどころが判断できる
- 使用時のメリットとデメリットが具体的に分かる
- 適さないギターの特徴を理解し、失敗を防げる
- 安全な使い方や代用品の選び方が身につく
ギターにポリッシュはいらないのか考察

ギターの見た目を美しく保ちたいと考えたとき、まず思いつくのが「ポリッシュ」です。
しかし、本当に必要なのか、使わない方がいいケースはあるのか、迷っている人もいるのではないでしょうか。
ここでは、ポリッシュを使うことのメリット・デメリットを分かりやすく整理し、最適なメンテナンス方法を考察します。
- ギターにポリッシュを使うメリット
- ギターにポリッシュを使うデメリット
- ポリッシュを使わない方がいいギター
- ギターポリッシュとオイルの違いは?
- ポリッシュはピックアップにも使える?
- ギターにオレンジオイルはよくない?
ギターにポリッシュを使うメリット

ポリッシュを使うことで得られる利点は、見た目だけではありません。
清潔さや保護力、扱いやすさといった面でもメリットがあります。
ここでは、ギターにポリッシュを使うことでどんな良いことがあるのかを詳しく解説していきます。
ギターのツヤをきれいに出せる
ポリッシュを使うことで、ギターの表面に美しいツヤが生まれます。
新品のような輝きを取り戻すことができ、見た目の印象が一気に良くなります。
特にステージに立つ人や、友達にギターを見せる機会がある人にとっては、ツヤ感があるだけで「大切にしてるな」と感じてもらいやすくなります。
日常的に少しずつ使うだけで、ギターの魅力をしっかり引き立ててくれる効果があります。
汚れや指紋を簡単に落とせる
演奏のたびについてしまう指紋や手の脂、ほこりなどの汚れは、意外と目立ちます。
そんなとき、ポリッシュを使えばサッと拭くだけで簡単に汚れを落とすことができます。
ティッシュや乾いた布だけでは落ちにくい皮脂汚れも、ポリッシュならスムーズにきれいになります。
手軽に清潔感を保てるので、ギターをよく使う人ほど、その効果を実感しやすいです。
塗装の表面を保護できる
ポリッシュには、ただツヤを出すだけでなく、塗装表面を守る役割もあります。
ギターの塗装はデリケートで、ほこりや手汗によって少しずつ傷んでいきます。
ポリッシュを使えば、表面に薄い保護膜ができ、小さな傷や汚れからギターを守ることができます。
長くきれいな状態を保つためには、こうした日々のケアがとても大切です。
長期間の保管時も安心できる
ギターをしばらく弾かないまま保管する場合、汚れや湿気の影響が気になるところです。
そんなときも、ポリッシュを使って表面を整えておくと安心です。
保護膜の効果で、ホコリや湿気によるダメージをある程度防ぐことができ、塗装の劣化を遅らせることができます。
大事なギターを長持ちさせたい人にとって、保管前のポリッシュは心強い味方になります。
使い方が簡単で手軽にケア
ギターポリッシュの使い方はとてもシンプルで、初心者でもすぐに扱えるのが魅力です。
布に少量つけて、やさしく拭き取るだけなので、特別な技術も必要ありません。
時間がないときでも短時間でサッとメンテナンスができるため、習慣として取り入れやすいのもポイントです。
ギターに触れるついでに軽くケアするだけで、状態をきれいに保つことができます。
ギターにポリッシュを使うデメリット

ポリッシュは便利なアイテムですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。
誤った使い方やギターとの相性によって、思わぬトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
ここでは、ポリッシュ使用時に考えられるデメリットを具体的に見ていきましょう。
塗装を傷めるリスクがある
ポリッシュには化学成分が含まれているものが多く、ギターの塗装と相性が合わないと表面を傷めてしまうことがあります。
特にラッカー塗装など繊細な塗装には、ポリッシュの成分が強すぎて白く濁ったり、変色したりするケースもあります。
目立たない場所で試すなどの注意をしないと、きれいにしたつもりが塗装のトラブルを招くことにもなりかねません。
使いすぎると表面がべたつく
ポリッシュを頻繁に使いすぎると、塗膜の上に余分な成分が残ってしまい、ギターの表面がべたつくことがあります。
特に拭き取りが不十分だった場合は、ホコリがつきやすくなったり、手触りが悪くなったりしてしまうことも。
見た目を良くするつもりが逆に汚れを引き寄せてしまうので、使用量や頻度には注意が必要です。
成分によっては健康や環境に影響
ポリッシュの中には、強い溶剤や香料などが含まれている製品もあり、使用中に気分が悪くなる人もいます。
また、環境への配慮がされていない製品だと、廃棄時に問題が出たり、動植物に悪影響を与える可能性もあります。
安全性に不安がある場合は、できるだけ天然成分を使った製品を選ぶなど、成分表示をよく確認することが大切です。
手入れに時間や手間がかかる
ポリッシュを使ったギターの手入れは、簡単そうに見えて実は少し手間がかかります。
塗る→拭く→仕上げ拭き…と、しっかりやろうとすると意外と時間を取られてしまいます。
勉強や仕事で忙しい人とっては、毎回ポリッシュを使うのは面倒に感じることもあるかもしれません。
購入費用が必要
ポリッシュは消耗品なので、なくなったら買い足す必要があります。
市販のものはピンキリですが、品質が良いものほど値段も高く、学生にとってはちょっとした出費になることもあります。
また、ポリッシュだけでなく専用のクロスなども揃えようとすると、それなりのコストがかかる点は考慮しておく必要があります。
ポリッシュを使わない方がいいギター

どんなギターにもポリッシュを使えばいい、というわけではありません。
中には、ポリッシュが原因で傷んでしまうギターもあり、むしろ使わない方が安全なケースもあります。
ここでは、ポリッシュの使用を控えたほうがいいギターのタイプについて解説します。
ラッカー塗装のギター
ラッカー塗装はとてもデリケートで、一般的なポリッシュの成分に反応してしまうことがあります。
成分が合わないと、表面が白く濁ったり、ツヤがなくなったり、最悪の場合は塗装が溶けるようなトラブルが起きることもあります。
ラッカー塗装のギターには、必ず「ラッカー対応」と書かれた専用のケア用品を使うようにしましょう。
ヴィンテージギター
ヴィンテージギターは、経年による味わいや独特の風合いが魅力です。
しかし、ポリッシュを使って無理にツヤを出そうとすると、その風合いが失われてしまう可能性があります。
また、古い塗装は剥がれやすく、化学成分にも弱いため、基本的には乾いた柔らかい布だけで優しく拭くのが安全です。
塗装が薄いギター
塗装が薄いギターは、表面の保護力が弱く、ちょっとした刺激でも塗装が傷んでしまうことがあります。
ポリッシュの成分がしみ込みやすく、かえってシミやムラの原因になることもあるため注意が必要です。
このようなギターには、乾拭きや水で軽く湿らせた布でのお手入れが適しています。
塗装に敏感な高級ギター
高級ギターの中には、特殊な仕上げや高品質な塗装が施されているものがあり、非常に敏感です。
そうした塗装は、一般的なポリッシュでもトラブルを起こすことがあるため、安易に使用するのは避けたほうが無難です。
どうしても手入れをしたい場合は、メーカー推奨のクリーナーやプロのメンテナンスを利用するのがおすすめです。
素材が特殊なギター
ボディや指板などにカーボン、メイプルの裸木、アクリルなど、特殊な素材が使われているギターもあります。
これらの素材は、ポリッシュとの相性が悪いと、変色や表面の質感の変化を起こす可能性があります。
素材に合ったお手入れ方法を調べてから使うか、基本的には乾拭きで対応するのが安心です。
ギターポリッシュとオイルの違いは?

ギターポリッシュとオイルは、どちらもギターの手入れに使われるアイテムですが、役割や使い方が大きく異なります。
ポリッシュは、主にギターのボディ表面をきれいにするためのもので、ツヤ出しや軽い汚れの除去に効果的です。
スプレータイプや液体タイプが多く、クロスで拭き取ることで美しい光沢を出せます。
一方、オイルは主に指板に使われるもので、乾燥を防ぎ木材にうるおいを与える役割があります。
特にローズウッドやエボニーなど塗装されていない指板に適しており、メイプル指板には基本的に使いません。
また、ポリッシュはボディ専用、オイルは指板専用という違いがあるので、使い分けを間違えるとギターを傷めてしまうこともあります。
たとえば、ポリッシュを指板に使うと成分がしみ込みすぎてベタついたり、逆にオイルをボディに使うとシミになる恐れがあります。
それぞれの目的と使用箇所を正しく理解し、ギターに合ったケアを心がけることが大切です。
ポリッシュはピックアップにも使える?

ピックアップ部分にポリッシュを使うのは、基本的におすすめできません。
ピックアップは電気部品が近くにあり、ポリッシュの液体が内部に入り込むと故障の原因になることがあります。
特にスプレータイプを直接吹きかけるのは非常に危険で、接点が湿気を含んでノイズが出たり、音が出なくなるリスクもあります。
どうしても掃除したい場合は、乾いた柔らかいクロスや、乾拭き専用のマイクロファイバークロスで軽く拭く程度にとどめましょう。
汚れがひどい場合でも、液体を使うならクロスに少量染み込ませてから、注意深く作業するのがポイントです。
また、金属部分のサビが気になるときは、専用の金属クリーナーや防錆スプレーを検討するのも一つの方法ですが、必ずギター用であることを確認してください。
繊細な部分だからこそ、安易なケアはせず、慎重に取り扱うことが大切です。
ギターにオレンジオイルはよくない?

オレンジオイルは、指板の手入れに使われることがあるアイテムですが、使い方には注意が必要です。
まず、すべてのオレンジオイルがギターに適しているわけではなく、家具用や香り付きの製品は成分が強すぎる場合があります。
こういったものを使うと、指板の木材に悪影響を与えたり、塗装面にダメージを与えてしまうことがあります。
特に注意したいのが、「オレンジオイル」と表記されていても、純粋な天然オイルではなく、溶剤やシリコンが含まれている製品です。
これらの成分は、塗装を変色させたり、ベタつきを残したりすることがあります。
もし使うなら、ギター専用と明記されているオレンジオイルを選ぶことが大切です。
また、使用頻度も多すぎないようにし、年に1〜2回のペースで十分です。
乾いた指板にうるおいを与えたいときには効果的ですが、適した製品を選び、適切な使い方を守ることがギターを長持ちさせるコツです。
ギターにポリッシュはいらない?賢い使い方

「ギターポリッシュはいらないかもしれない」と感じている人も、正しい使い方を知れば考えが変わるかもしれません。
使いすぎや間違った方法でトラブルになるケースもありますが、ポイントさえ押さえれば安心して使うことができます。
ここでは、ギターに優しく、無駄のないポリッシュの使い方を詳しくご紹介します。
- ギターポリッシュの使い方
- ギターポリッシュのおすすめ5選
- ギターポリッシュの代用品
- ギターポリッシュを使うときの注意点
- ギターポリッシュで失敗した話
ギターポリッシュの使い方
ギターポリッシュの使用方法は、とてもシンプルですが注意すべき点もあります。
正しい手順で行えば、ギターの美しさとコンディションを長く保つことができます。
以下のステップを一つずつ丁寧に実践してみましょう。
ギタークロスを用意する
まず、ギター専用のクロスを1〜2枚用意しましょう。
おすすめなのは、マイクロファイバー素材の柔らかいクロスです。
繊維が細かく、ギターの塗装を傷つけにくいので安心して使えます。
乾拭き用とポリッシュを使う用の2枚があると、よりきれいに仕上がります。
ティッシュやタオルでは細かい傷がついてしまう可能性があるため、必ずギター向けのクロスを使いましょう。
ポリッシュを少量つける
ポリッシュは、つけすぎないことが基本です。
クロスの片面に、ほんの少しだけポリッシュを出しましょう。
液体がにじむほどたくさん出してしまうと、拭き取りに時間がかかるうえ、ギターに余分な成分が残ってしまいます。
「ちょっと少ないかな」と感じるくらいで十分です。
直接ギターにスプレーするのはNGなので、必ずクロスに取ってから使ってください。
ギター表面を優しく拭く
ポリッシュをつけたクロスで、ボディの表面をやさしく拭いていきます。
力を入れすぎず、なでるように拭くのがポイントです。
細かいホコリや汚れを絡め取るようなイメージで、ムラなく全体を丁寧に拭いていきましょう。
特にカーブのある部分や、ピックガードの周辺などは汚れがたまりやすいので、丁寧にチェックしてください。
乾いた部分で仕上げ拭き
全体を拭き終わったら、乾いたクロスの別の面を使って仕上げ拭きを行います。
この作業によって、余分なポリッシュをきちんと拭き取り、ムラのない美しいツヤを出すことができます。
また、仕上げ拭きによって、ベタつきを防ぎ、さわり心地の良い表面に整えることができます。
軽くサッと拭くだけでも効果はあるので、手早く済ませたい人にもおすすめです。
定期的に手入れする
ポリッシュは、毎回使う必要はありませんが、定期的なケアとして取り入れるとギターをきれいに保てます。
月に1〜2回程度、ホコリや指紋が気になってきたタイミングで使うとちょうど良いでしょう。
あまり頻繁に使いすぎると、かえって塗装に負担をかけてしまうこともあります。
日常的には乾拭きでのメンテナンスを基本にし、ポリッシュは補助的に使うのが賢い方法です。
ギターポリッシュのおすすめ5選

ギターポリッシュにはさまざまな種類があり、成分や使い心地、効果の出方もそれぞれ異なります。
ここでは、初心者でも扱いやすく、評判の良い製品を5つ厳選してご紹介します。
自分のギターや用途に合ったものを選び、安心してケアを楽しんでください。
KEN SMITH PRO FORMULA POLISH
プロの現場でも使われている、信頼性の高いギターポリッシュです。
ラッカー塗装・ウレタン塗装など多くの仕上げに対応しており、ツヤ出しと汚れ落としのバランスが優れています。
少量でもしっかり効果が出る濃縮タイプなので、長く使えるのも魅力です。
表面に優しい成分を使用しているため、初心者でも安心して使えます。
しっかりとツヤを出したい人、1本のポリッシュを長く使いたい人におすすめです。
Doc Simons MIRACLE GUITAR POLISH
日本製のギター専用ポリッシュで、香りが控えめで使いやすいのが特徴です。
使い心地が軽く、ベタつきが残らずサッと仕上がるので、初めてギターの手入れをする人にもぴったりです。
ウレタン塗装など一般的な塗装との相性がよく、日常的なメンテナンスに適しています。
シンプルな使い方と手頃な価格で、「とりあえず1本持っておきたい」という人に最適なポリッシュです。
Lizard Spit Guitar Polish
天然のカルナバワックスを配合した、環境に配慮されたギターポリッシュです。
シリコン不使用なので、塗装への影響が少なく、安心して使えるのが大きなメリットです。
ギターの表面に自然なツヤを与え、拭き跡が残りにくい仕上がりになります。
サステナブルな製品を選びたい人や、成分に敏感な人におすすめです。
使い心地も滑らかで、ギターを大切にしたい気持ちに応えてくれます。
ARIA SB-8
コストパフォーマンスに優れた、定番のギターポリッシュです。
価格が安く、手に取りやすいため、学生や初心者にも人気があります。
指紋や軽い汚れを簡単に落とせるうえ、光沢もそこそこしっかり出ます。
「高価な製品を買うのはちょっと不安」という人や、「まずはお試しで使ってみたい」という方に最適です。
継続して使いやすい点も評価されています。
HOWARD FEEDNWAX
ギターの指板やネックなど、木材部分に使える保湿用ワックスです。
オレンジオイルと蜜蝋がブレンドされており、乾燥した木材にうるおいとツヤを与えてくれます。
特にローズウッドやエボニー指板のケアに適しており、表面をしっとりと整えてくれます。
ボディ用ポリッシュではありませんが、木の部分をしっかり保護したい人には頼れる存在です。
木の質感を大切にしたい方におすすめの1本です。
ギターポリッシュの代用品

ポリッシュが手元にないときや、なるべく自然な方法で手入れをしたいときには、代用品を使ってギターをきれいにすることも可能です。
大切なのは、塗装を傷めずにやさしくケアできること。
ここでは、ポリッシュの代わりに使える代表的なアイテムを紹介します。
マイクロファイバークロス
マイクロファイバークロスは、細かい繊維でできており、ギターの表面を傷つけずに汚れやホコリを取り除くことができます。
乾拭きだけでも十分に効果があり、ツヤを出す目的でも使えます。
静電気の発生も抑えられるため、ホコリがつきにくい状態をキープできます。
ポリッシュを使わずに日常的なメンテナンスをしたいときに、1枚持っておくととても便利なアイテムです。
水で軽く湿らせた布
ポリッシュを使わずに表面の汚れを落としたい場合、水で軽く湿らせた柔らかい布を使うのも効果的です。
水分はごく少量にとどめ、ギター本体に水が垂れないように注意しながら使います。
湿らせた後は、すぐに乾いたクロスでしっかり拭き取ることが大切です。
あくまで簡単な汚れ落としに使う程度にして、こまめな手入れで清潔を保ちましょう。
天然成分のレモンオイル
レモンオイルは、特に指板の手入れに使われる天然のオイルです。
乾燥しやすいローズウッドやエボニー指板に使うことで、木材に潤いを与え、割れやヒビを防ぐ効果があります。
ただし、塗装されたボディには使用しないよう注意が必要です。
また、香料や溶剤が混ざっていないギター専用のレモンオイルを選ぶようにしましょう。
中性洗剤を薄めた水溶液
皮脂汚れやベタつきが気になる場合には、ごく少量の中性洗剤を水でしっかり薄めた水溶液を使う方法もあります。
このときも布に含ませてから使い、直接ギターに液体が触れないように気をつけます。
使用後は必ず乾いたクロスで仕上げ拭きをして、洗剤が残らないようにしましょう。
あくまで簡易的な方法なので、頻繁には使わず、応急処置として取り入れるのがおすすめです。
専用のノンポリッシュクリーナー
市販されている「ノンポリッシュタイプ」のギタークリーナーも、ポリッシュの代わりとして便利です。
これらはツヤ出し成分が含まれておらず、塗装面に優しい成分で構成されているため、安全性が高いのが特徴です。
「汚れを落としたいけれど、ポリッシュの光沢感はちょっと…」という人にもぴったりです。
ギターをマットな質感で保ちたい場合にも活用できます。
ギターポリッシュを使うときの注意点

ギターポリッシュは便利なアイテムですが、使い方を間違えるとギターにダメージを与えてしまうこともあります。
せっかくのメンテナンスが逆効果にならないように、基本的な注意点をしっかり押さえておきましょう。
これから紹介するポイントを守ることで、ギターをより安全に、長くきれいな状態で保つことができます。
使う量は少なめにする
ポリッシュはたくさん使えば効果が上がるわけではありません。
むしろ使いすぎると、表面がベタついたり、成分が塗装に悪影響を与えることがあります。
ティッシュや布がひたひたになるほど使うのは避け、数滴だけつけるくらいの少量で十分です。
薄く、均一に伸ばすイメージで使うのが、ギターにとって一番優しい方法です。
ギターに直接かけない
ポリッシュをそのままギター本体にスプレーしたり垂らすのは避けましょう。
液体がコントロールできず、サウンドホールや電子部品のすき間に入ってしまう恐れがあります。
必ずクロスに適量をしみ込ませてから、やさしく拭くようにします。
安全に使うための基本ルールとして、ぜひ覚えておいてください。
強くこすりすぎない
ギターの表面は繊細な塗装で仕上げられているため、力を入れてゴシゴシこすると傷の原因になります。
特に、目立つ汚れを無理に落とそうとすると逆効果になりがちです。
ポリッシュの効果を信じて、やわらかい布で軽く撫でるように拭くのがポイントです。
傷がついてしまってからでは元に戻せないので、丁寧な扱いを心がけましょう。
換気の良い場所で使う
ポリッシュにはアルコールや香料など、揮発性のある成分が含まれていることがあります。
密閉された空間で使うと、においがこもったり、気分が悪くなったりすることもあるので要注意です。
使用時は窓を開けるなど、必ず換気の良い場所で行うようにしましょう。
体にも環境にもやさしい使い方を意識すると、より安心して使えます。
保管場所に気をつける
ポリッシュは、直射日光の当たる場所や高温になる場所には置かないようにしましょう。
成分が変質したり、ボトルが膨張することで中身が漏れ出す可能性があります。
冷暗所や引き出しの中など、なるべく温度と湿度が安定している場所に保管するのがベストです。
長く安全に使うためには、保管場所への気配りも大切です。
ギターポリッシュで失敗した話

筆者が初めて手にしたエレキギターは、通販で購入した初心者向けセットです。
ギター本体のほか、チューナーやピック、そして見慣れない「ギターポリッシュ」の小瓶も入っていました。
英語表記のラベルには何やら細かい説明が書かれていましたが、当時は全く意味がわからず、「とにかくギターにかけて拭けばきれいになるんだろう」と思って試してみました。
ところが、思ったような輝きは出ず、逆に表面がベタベタしてしまい、布も汚れてしまったのです。
その後、ギター雑誌で調べたところ、そのポリッシュはどうやら弦専用だったようで、ボディに使うのは間違いだったと気づきました。
この経験から、「ポリッシュ=全部に使える万能液」というわけではないことを学んだのです。
よくわからないまま使うと、かえってギターを傷めてしまうこともあるので、知らないものは使わないほうが良いと思いました。
ギターにポリッシュはいらないの総括
記事のポイントをまとめます。
- ポリッシュは見た目を美しく保つための手軽なケア用品
- 塗装や素材によってはポリッシュ使用が適さない場合がある
- 過剰に使うと表面がベタついたり塗装を傷める可能性がある
- 成分によっては健康や環境に悪影響を及ぼすこともある
- ギターポリッシュとオイルは目的や成分が異なる
- ピックアップにはポリッシュは基本的に使わない方が安全
- ギターによってはポリッシュより代用品の方が適している
- ポリッシュを使う場合は使い方や量に注意が必要
- 初心者には無理に使わず必要性を見極めることが大切
- 間違った使い方はギターを傷つけてしまうリスクがある